:ライフル種目・スモールボアライフル射撃(SB・SFR)について:

世界的に見るとライフル射撃のスタンダードです。オリンピックや国体の種目です。規準を満たしたAR選手の希望により体育協会の推薦を受け、18才より選手権資格を得られるもの。立射のみの競技はなく、伏射(SBP)60発(男女)、三姿勢(SB3・立射・伏射・膝射各40発)120発(女子は各20発合計60発)のほか、クレー射撃団体推薦によるランニングターゲット競技(20才以上限定)の各々競技種目があります。

銃器は.22口径(約5.6mm)、ロングライフルという工場製実包のみを使用するもので、最大重量は8kgになる競技専用設計で光学照準器は使用出来ません。立射にはパームレストという、銃を保持する方の手で握る部品の使用が出来ます。標的迄の射距離は50mで、余程恵まれた環境でない限り室内射撃場に巡り会うことはなく、ルールでは屋外に標的を設置することになっています。SBは工場製造の既製実包のみしか使えない上、射撃環境や銃器との相性については実包の銘柄程度しか選択肢はなく、弾速は強力なハンティングエアライフルと余り変わらない程度で風の影響をかなり受けます。標的の黒丸は112mm強、中央X圏は5mmと余り嬉しくない環境の割に小さく、そうした自然の影響を「読む」というテクニックも必要な競技です。ランニングターゲットは射距離50m、光学照準器を使用して移動する標的を撃ちます。この装備を持つ屋内射撃場は世界的に皆無ですので、高得点はかなり難しい競技です。

推薦規準は居住自治体単位の射撃協会が各々異なる規準を持っています。混み合っているところは高く、余り射手が居ないところは低いようです。射撃場も必ず各都道府県にあるとは限らず、練習自体相当な遠征を伴う場所もあります。銃器はニューなら30〜50万ですが、ユーズドは出入りが激しく新型が好まれることから案外値落ちがあり5〜15万で結構見つかります。装備についてはほぼARで揃えたものが丸ごと使え、ARの段級審査を受けている設定もあり移行自体はそれ程衝撃的な大移動ではありません。競技を辞めると継続所持は出来ませんので、あくまでも基本はARと考え、これらは派生と認めていかないと、迂闊にお休みすることも出来ないというもんです。