シューティングスポーツクラブ(SSC)狩猟家連絡部会

銃砲所持者の技能講習の実施内容に関する通達(PDFファイル・平成21年11月18日警察庁丁保発154号)
技能講習について、事務局からコメントをお届けしておきます。

2015年中には、技能講習の受講に猶予のある更新時期を持っている方は居なくなっています。
また、同年4月より、技能講習の運用が大きく変わりました。
今まで必然的にそういうナマエの試合となっておりましたが、指導と経験へ寄与する内容となりました。
それまでの、技巧検定状態で受講された方は「大変御気の毒」と感じます(筆者もその一人)が、今後も三年に一度の貴重な学びの場として御活用頂きますようお願い申し上げます。

なお、以前は以下のようにご案内しておりました。当面、残します。


経験者に新たに課せられる猟銃の技能講習は、講習という名を借りた、いや見当違いなことは承知の上で語呂を当て嵌められた、事実上経験値を実地で測る試験です。講習と云っておけば、従前のもののように、その経緯を踏めばよいとある意味で誤解させておき、現場で叩き落とすつもり、といっても言い過ぎではないと思っておいた方がいいでしょう。

その実施は、厳格を当局より強く求められており、申込一つ取っても所轄を通すと云う念のいれようです。その上、講習会場では合否判断をさせず、当局が記録票の提示を受けて判定する決まりで、後程所轄から修了証が、合格者には交付されます。さらに、散弾銃・ライフル銃各々の銃種ごとに受講を求められており、両方持っている人には充分ストレスある課題とみるべきです。

先ず散弾銃のそれでは、簡単な座学で、その後行われる実地「試験」での注意事項を提示されます。多くの「称呼」を求められ、射撃中通してそれを実行せねばなりません。銃身ヨシ、装填ヨシ、脱包ヨシと、普段全くやらないことを射撃中にやることは、初心者なら逆にそれなりに受入れられようものですが、ベテランにとっては甚だ調子を狂わされ、既に見なくなった遅いクレーにまごつき、選手級の人も漸く25枚中2個を割ったバカリという話もチラホラ表れ始めています。猟場で失中等誰も見ていないベテランが調子に乗って殆ど射場で使ったことがない実猟銃を持込んで零点という嘘のような実例もあるようです。クレー射撃は銃を振り回しますから動作を審査されるこの技能「検定」においてバッシングポイントが一杯あることになります。しかし競技銃で漸く15枚程度のラウンドを割っている初心者なら恐らく大した問題はありません。ベテラン諸氏は、既に狩猟に向けて銃を片付けてしまった方も多くあります。クレーに向かない猟銃だけに纏めた人は予め練習しておきましょう。それには上記リンクの書物をよく読込んで、どのようなことをやるのか理解して掛かりましょう。

ライフル、これは現時点で既に、「四分のイチくらいしか受からない」ということが露になって来て居ります。座学で一応注意を受けるのは同じですが、上記リンクの書物に書かれて居りますが、例えば50mで166mmの1点圏の標的の中の、125mmの黒点5点圏に対して、碌に研究もしていない銃と弾をいきなり向けて、仮に一番安定すると見られる(でも姿勢作りが難しい)伏射でも、20発200点満点で70点分(立射なら25点、膝射は50点)撃ち込むことを想像してみましょう。出来ると思いますか?。それに絡めて安全称呼が加わりますから、錯乱要素でさらに難易度が上がること請け合いです。スコープがあるからとか等何の安心材料にもなりません。猟銃は競技銃程の安定性はありませんし、熱ダレで初めと後とでは当り所が変わって来ます。工場実包を買って使っている人は要注意です。マグナム銃の工場製なんてのはマキシマム装填ですから、20発続けて撃つと身体の方が持ちません。通常ロードでも工場製を使うなら銘柄や品番を決めて、マグナムは充分減装した実包を自作研究して、技能講習を受ける予定の射撃場で事前に研究・練習していく位の気持で臨まないと大変なことになってしまいます。カービン銃しか持っていない人、早めに06とか通常ロードの銃を加えてそれで練習しませんと、カービンは規定の的に纏まり切る性能はありません。

未だ現時点では初回の猶予中にある所持者も多く、差程混雑していませんが、あと一年もすれば一斉に需要が高まってかなり立て込んで来るのが想像されています。恐らくそれからは立て続けに落第の人が現れますから、何度も受講を申込まれ、定員一杯の開催日を幾つも見るでしょう。そんなことをしているうち許可限月が来て、更新不能で抹消される例は頻発するでしょう。ぶっちゃけた話ですが、そうなることを規制当局は期待しているので、願ったり叶ったりなんでしょうけれども。

教習射撃とゴッチャにしてる方、それは「クレー射撃」で専ら普通とされる教習用「競技銃」を借りて、格別な縛りを与えられず「教わり」乍ら「撃つ」という温和なものだったのです。ライフルの場合は使う教習銃に適当な実包を射場で用意してくれるのを買うという程手取り足取りの状態です。初心者だから当たらないのは当然でもあり、多少なり匙加減があっても然りで、余程のことをしない限り、事後に期待される学習の機会だったのです。自分の銃を使うこちらは、永年自分のライフスタイルに見合った銃を煮詰めて、自分なりに使って来たベテランシューター相手であり、学校的規準には見合わないセットアップになっていることを比較的容易に想像させます。勿論射撃スタイルも自分なりの経験に基づく安全確認の方法を身体に積み上げ、さらに自分の標的設定も出来上がっているものです。そこを大幅に初心に戻し、かつ猟では見ない標的を、ウブな流れで追うという破断要素を加えて審査する技能講習は、初心者の教習射撃に比べたら大関門なんです。大体、何十年も銃を持っているような年令の人が、小学校6年生の算数の問題や社会科の問題を、改めて突き付けられてスラスラ解けますか?。そういうことをやれといわれているのだと言い放ってしまっても余り無理がない程のものだと思って当然でしょう。

落ちてしまって再受講というのは、他の受講希望者にとって定員を圧される大迷惑を齎します。これは他人に迷惑が掛かることそのものでもあるのです。普段標的射撃に余り傾注しない狩猟シューターは、この「課題」を心して、研鑽し、スム−スに皆が課題を修了出来るように努めましょう。

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